歯を守るために知っておきたいスポーツドリンクの飲み方
2023年08月02日 [スタッフブログ]
連日、暑い日が続いていますが、この季節になると気になるのが熱中症ですね。
暑さ対策の1つとして、スポーツドリンクを飲む人も多いかと思います。
スポーツドリンクは、栄養やカロリーを補給できる清涼飲料水ですが、その一方で、適量を超えて摂取することで、歯に良くない影響を与えてしまうこともあります。
歯科の立場からすると、スポーツドリンクの飲み方には注意していただきたいと思います。
500mlにスティックシュガー約10本分の糖質量?!
個人差はありますが、1日あたりの糖分の摂取量は、成人で25g以下、子供で15g以下が適量とされています。
ところがスポーツドリンク1本には、多くの場合この量を超える糖分が含まれているため、喉の乾きに任せて飲んでいると、糖質過多になってしまうことがあります。
どのくらいの糖分量かというと、500mlのペットボトルの中には約30gの砂糖=スティックシュガー約10本分が入っています。
これを知った時、思っていたよりもはるかに多い!と感じてしまいました。
ジュースや缶コーヒーなども同じことがいえますが、飲んだ後は歯磨きまではしなくても、水やお茶などを飲むようにし、口の中に残っている糖分を洗い流すようにしてくださいね。
虫歯の原因になる成分
スポーツドリンクの主成分は糖分と電解質です。
電解質は、体内で失われる塩分やミネラルを補給するために含まれていますが、糖分が多いため、口の中で長時間保持することで、虫歯の原因となる酸が発生することがあります。
特に、スポーツドリンクは運動後や発汗が多い時に飲むことが多く、口の中が乾燥した状態で飲むことにより虫歯菌の繁殖を助長することがあるため、注意が必要です。
スポーツドリンクを過剰に摂取すると、歯の表面に付着した糖分が細菌によってプラークと呼ばれる歯垢に変わり、虫歯の原因となることがあります。
また、酸味料が歯のエナメル質を侵食し、歯の表面が薄くなり、染みたり、黄ばんだりすることがあります。
適切な飲み方は?
スポーツドリンクは、運動中に必要な栄養素を補うために役立ちますが、適量を守って飲むようにすれば、歯の影響に大きな問題はありません。
1.一度に大量に飲まない
スポーツドリンクを一気に大量に飲むと、歯の表面に付着したまま長時間にわたって酸が作用するため、歯の表面の溶解を引き起こす危険性があります。
そこで、小まめに飲むように心がけるようにしてくださいね。
2.ストローを使う
ストローを使って飲むことで、ドリンクが歯に直接触れないようにすることができます。
歯に直接触れないことで、酸が作用する範囲を狭めるため、歯に与えるダメージが軽減されます。
3.水で口内を洗浄する
先述した通り、スポーツドリンクを飲んだ後に口内を水で洗浄することで、ドリンクの残留物を除去し、口内のpHを中性に戻すことができます。
また、歯を保護する唾液の分泌も促進されます。
4.スポーツドリンクの代わりに水を飲む
スポーツドリンクには糖分やカロリーが含まれているため、過剰に摂取すると肥満や虫歯などの健康リスクがあります。
水を飲むことで、適切な水分補給を行い、健康を維持することができます。
以上4つのポイントに気を付けることで、口の中を清潔に保ちつつ、スポーツドリンクを適切に飲むことができるでしょう。
暑い季節になると、スポーツドリンクだけでなく、アイスクリームやスイカなどの甘い食べ物や、ジュースや甘い飲み物を摂取する機会も増えてしまいがちです。
むし歯はご自身では気づかないうちに進行していることがあります。
歯の健康は1年を通して大切ですが、夏場は特にむし歯予防を意識してみましょう。
定期歯科検診を受けることで、健康な歯を維持することができます。
時間がない場合でも、歯磨きや口の中をすすぐなどの口内ケアを意識して、歯の健康を守りましょう。
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